久米島に関わる人の必読書!島のことが分かる書籍をまとめました!

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こんにちは!

昔から趣味は読書、だって友達が少ないから!!!島暮らしのおかもってぃです。

 

僕は旅行に行く時も、なるべくその土地のことを調べていきます。

なぜなら、その土地の歴史や文化を知ってから、観光地に行った方が断然面白いからです。

 

久米島の観光スポットも、いまいち迫力に欠ける城だったり、なんだかよく分からない文化物がいっぱい(誰かに怒られそう・・・笑)。

せっかくその場所に行っても、『ふ~ん・・・』くらいの感想で終わってしまうんですよね。

でも、それだともったいないわけなんです。

その場所に関係する歴史を知ると、島のストーリーが見えてきます。

各史跡が立体的に見えてきて面白さが全然違うんですね。

 

そういう想いで、こちらのブログにいろいろとまとめてはいるのですが・・・

今回は自ら久米島の情報を集めたい!という方のために、僕が読んできた久米島関連の書籍を紹介したいと思います!

マニアック過ぎるものは観光の方には向かないと思いますが・・・

入門書『久米島生活』

島のことを人よりも深く知りたい観光客の方に読んでほしい本、久米島生活。

「久米島についてまとめた雑誌がない・・・だったら作っちゃえ!!!」という著者の方の偏執なまでの熱意によって創り出された素晴らしい本です。

歴史、産業、観光地、島人など、久米島の情報が様々な分野にまたがって紹介されています。

かなり詳しい内容や島人のことが載っているので、これを読むだけでただの観光客から一歩リード。

『久米島通』になれるはずです。

僕もこの書籍に書いてある内容を丸パクリして、久米島通ぶることがよくあります。

観光情報もたくさんあるので観光目的の方にもおすすめの1冊。

久米島空港2階の風人カフェで読むことが出来るので、空港で久米島生活を読んでみてから観光に出かけるのはいかがでしょうか。

初級編『久米島の人と自然』

WWFジャパンや国立環境研究所等が取り組んだ久米島島内の環境保全活動を追った1冊。

一見すると美しい海に見える久米島。

しかし、環境汚染は着々と進んでいます。

一番の問題は赤土の流出。

雨が降ると島の土壌、赤土が海に流出します。

赤土が海洋に流出すると海中の日光が遮られ、その影響でサンゴが死んでしまいます。

すでに人里近いビーチのサンゴ礁は壊滅的な被害を受けてしまいました。

この1冊を読めば、綺麗な海に隠された事実、島の現状等を知ることが出来ます。

『無知であることは罪である』とソクラテスは言いました。

よりよい島の形を考えていくために、島の現状を知って欲しいなと思います。

また、後述の『久米島史話』を簡単にまとめてくれていたり、島の形成や生態系の特徴等を簡潔にまとめてくれるので、久米島の歴史への入門、自然への入門書としても最適です。

中級編『沖縄久米島から日本国家を読み解く』

母が久米島出身、元外交官の佐藤勝さんによって書かれた1冊。

これは抜群に面白いです!

地球は球体である。それならば、その上のどの任意の点も「世界の中心」のはずだ。これまで、私が界を見るときは、常に東京、ワシントン、モスクワなどの主要国の首都が世界の中心となっていた。
いまここで見方を変えて久米島の新垣の杜を「世界の中心」として見ると、歴史はどのように見えであろうかという好奇心からこの連載を始めた。(本文より)

久米島を世界の中心と据えて、そこから沖縄、日本、世界を概観します。

久米島の歴史が分かりやすくかつ細やかにまとまっているため、これを読むだけでかなりの久米島通、というよりもはやマニアになれます。

島の文脈、久米島んちゅが長い歳月の中で紡いできた歴史を感じさせてくれる1冊です。

久米島に住もうと決めたら読んでおきたい1冊です。

上級編①『久米島史話』

久米島が生んだ偉大な学者である仲原善忠先生によって書かれた小冊子。

善忠先生は、久米島の時代を社会システムの変遷に従い4つに分けました。

  • 部落生活時代
  • 按司時代
  • 琉球王国時代
  • 明治大正時代

これら4つの時代の流れを詳説してくれます。

久米島の歴史をディープに知りたかったらぜひ読んでおきたい1冊です。

一応Amazonで売ってますが、中古で6万円・・・

誰が買うんや!!!笑

久米島博物館に行けば読めますよ~。^ ^

上級編②『久米島の沖縄戦』

こちらは久米島出身、元沖縄県知事の故大田昌秀氏により、2016年に書かれた1冊。

今までは、久米島の戦争について調べるには何冊か文献をあたる必要があったんです。

でも、この本にはほぼすべての情報がまとまっているので、久米島と戦争について知りたかったらこの1冊で十分です。

第2次世界大戦中、久米島で起きた日本軍鹿山隊による住民虐殺事件。

その詳細が書かれています。

Amazonでは売っていないので、気になる方は久米島町具志川改善センターにある「図書室」に行くと読めますよ。

購入したい方は、久米島博物館で購入することが出来ます。

上級編③『久米島の民俗文化』

久米島出身の民俗学者、故上江洲均先生の1冊。

久米島の民俗文化、神女や君南風、久米島紬、お茶、名字などについて詳しく紹介されています。

面白かったのが、久米島の暮らしと植物についてまとめた章。

現在も久米島に自生する植物がどのように利用されてきたのかが書かれています。

そのうちの一つをご紹介。

ソテツ

久米島では救荒食(食料不足のときに、それを凌ぐために間に合わせの食料として利用されるもの)として身を採取して保存した。食用にする際には水に浸して毒を抜き、身を粉にして食用に供した。飢饉のときは実だけでは足りず、幹に含まれるでんぷんまで採取して食糧とした。

いや~、ソテツって

ソテツ

こんなんですからね。

こんなごつい植物を食べるってやばいですよね。

上級編④『久米島の地名と民俗』

ここまで来ると変態の域です。

仲村昌尚氏によって書かれた1冊。

久米島のありとあらゆる地名の由来が載っています。

著者の方の努力にただただ感銘。

具志川改善センターの図書館にありますので気になる方は覗いてみてください。

上級編⑤『村誌』

こちらも変態向けの書籍です。

久米島は2002年以前は具志川村と仲里村に分かれていました。

その具志川村と仲里村がまとめた資料が、村誌です。

久米島の詳しい歴史から行政活動についてなど、かなりマニアックな情報満載です。

現在、「久米島町誌」をまとめている最中らしく、はやく完成しないかな~と個人的にはとても楽しみにしています。

仲里村誌は具志川改善センター2階の図書室で読むことが出来ます。

知識をつけると見えないものが見えるようになる

以上で書籍の紹介を終わります。

 

子どもの頃は、歴史の授業は昼寝の時間でしかありませんでした。

歴史を学ぶ重要性など何も分かってなかったです。

でも島に来てみて、歴史を学ぶことの楽しさを知りました。

学校で読む教科書は、どこか異国の世界というか、自分ごとにはとらえきれない内容が多かったんです。

でも、島には何百年と続いてきた史跡があり、本に書いてあるものがすぐ近くにあるんですよ。

だから歴史がより躍動的に見えて非常に面白かったんです。

 

歴史を知ること、および知識をつけることはなぜ重要なのか?

僕は知識をつけると、見えないものが見えるようになるからだと思っています。

例えばみなさん、ニューロンって知ってますか?

脳の神経細胞のことですよね。

では、グリア細胞って知ってますか?

これは人間の脳の様々な機能をつかさどっており非常に重要な細胞なのですが、まあ知らない人が多いわけなんです。

今の今まで、グリア細胞なんて単語すら知らなかったため、それについて調べることはなかったと思います。

というかそもそも存在を認識することすらできなかったと思います。

人間、知らないことは目に入らないんです。

 

だから島の歴史を知らないと、史跡を回ったところで何も見えてきません。

石の並びが綺麗!とか、景色が良い!とかの感想で終わってしまいます。

ですが、背景知識が入ることによって、史跡の背景にあるかつての生活が、文化が、なんとなく見えてくるんですよね。

そうなると、島の歴史をもっとリアルに感じれるようになるんです。

 

その方が絶対に面白いし、島に関わる人は少しでも島のことを知って欲しいなと思います。

入門編くらいから、ぜひ始めてみてください^ ^

それでは素敵なKumejimaLifeを♪

8 件のコメント

  • 久米島のこと知りたくて 訪問しました
    この もともとの名前 久米島の
    久米の名前はどこから来たのでしょうか
    明から使わされた人たちにも
    久米の名前はなかったように思いますが

    • コメントありがとうございます!

      久米島が初めて歴史書に現れたとされるのは続日本紀。
      大和朝廷の役人が南方に出て行って、何名かの南島人と帰朝したらしいんですね。
      「大朝臣遠建治らが、奄美や信覚、球美等の島人25人を率いて南東より帰朝した。」
      この球美(くみ)というのが久米島だと解釈されているようです(理由は分かりません)

      読み方は同じですが、他にも近隣諸国の記録に「仇弥」「九米」「古米」「姑米」「孤米」などいろいろな書き方がされています。

      それから、久米島が稲作の島として有名になり始め、それからku-miという発音に漢字の「久米」を当てるようになったのだと思います。

  • その変態の域((笑))の本を古本屋さんで見つけ、即購入‼️
    たまらなく好みです❤️昔の集落の呼び名とか、どういう所だったのかとか、とても詳しく書かれていました。マニアにしたら至極の一冊です。

    • シークワーサーさん、コメントありがとうございます!
      久米島の地名と民俗あったんですね!!!
      そしてそれを購入するとはかなりの変態ですね、笑
       
      シークワーサーさんとは仲良くなれそうです!笑

      • Reコメ見て笑っちゃいましたそんなシークァーサーと仲良くなれそうなおかもってぃさんもなかなかのhentaiですね!笑
        シークァーサーも仲良くなれそうな予感
        たまたま通りがかった古本屋さんで久米島関連の本を探していたら目が合ったから、こ~れ~だ~!!ってテンション上がったので迷わず購入!宝物です!…が、変態の域とはつゆ知らず…Σ( ̄□ ̄)!
        因みに、久米島では昔の地域の呼び方をする若者はいますか⁉昔の呼び方もなかなか良いものですよね♪

        • ありがとうございます!笑
          僕が住んでいる地区は「比嘉」というのですが、昔の呼び方は「謝武(じゃーむ)」と言います。
          今でも比嘉に住んでいる人のことを「じゃーむんちゅ」と読んだりしています。

          他はあんまり聞いたことがないかもしれません。

          • こんばんは。
            地域の昔の呼び方がかっこいい!!と、思いました。島人、海人、謝武人。笑笑笑
            その土地の昔の光景がしみじみと浮かんでくるようです。なんかいいなぁ。
            それと、久米島の若者は島の方言で会話しますか?おじーやおばーみたいに。

            なんかいいなぁ。久米島大好き❤

          • こんばんは!^ ^

            久米島の20代の方も地域によっては方言が強いですね。
            おじーおばーが話している方言とはまた違うため、島で育った若者も、ご高齢の方が言っていることが分からないことは多いと聞きます。
            また聞くところによると、『綺麗な方言』なるものがあるみたいです。

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