【久米島美女図鑑 vol.12】『ご縁に感謝し、世界初へ』鷲足恭子さん

久米島で牡蠣の陸上養殖に取り組む株式会社ジーオー・ファーム社長、鷲足恭子さん。両手に抱えるのはまさに養殖中の牡蠣!
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論理的思考が重視されていた左脳型の男性社会から、創造的思考が重視される右脳型の女性社会へ!

安倍内閣が『すべての女性が輝く社会づくり』を目指しているように、これからは女性の時代がやってくると言われています。

沖縄久米島にも、バイタリティあふれるパワフルで素敵な女性がたくさん。

そんな女性たちの過去・現在のストーリーを聞きながら、これからどう生きていくのか、どう島にかかわっていくのか。

そんな物語を紡いで行けたらいいなと思っています。

第11回目は株式会社ジーオー・ファーム社長、鷲足恭子さん。

ジーオー・ファームは全国にオイスターバーを展開している株式会社ゼネラル・オイスターのグループ会社の一つ。

ここ久米島で世界初の牡蠣完全陸上養殖に取り組んでいる企業さんです。

※株式会社ジーオー・ファームの活動について詳しく知りたい方は以下から

久米島発!世界初!『あたらない牡蠣』を目指して

2017.05.14

実は東京にいたころ、僕はゼネラル・オイスター直営のオイスターバーでアルバイトをしていました。

そんなご縁があり、鷲足さんにはいつもお世話になっております。

鷲足恭子(わしあしきょうこ)さんプロフィール

久米島で牡蠣の陸上養殖に取り組む株式会社ジーオー・ファーム社長、鷲足恭子さん
宮城県出身。全国にオイスターバーを展開するゼネラル・オイスターのグループ会社、株式会社ジーオー・ファーム社長。現在ここ、久米島で海洋深層水を用いた世界初の牡蠣完全陸上養殖に挑んでいる。趣味はマラソン。

岡本
まさかですよ。
一介のバイトだった僕がこうして、社長と話すことになるとは・・・
私も出世したものですよ、笑

鷲足さん
いやいや何をおっしゃいますか?笑

岡本
鷲足さんが久米島と関わるようになったのは?

鷲足さん
一番初めに久米島に来たのは震災の後、
2011年の4月に久米島に初めて来て。

この建屋が出来たのが2014年の2月、そのときに移住してきた。

もともと『アタラナイ牡蠣』という構想はあって、震災をきっかけにこれは加速すべきだって社長が判断をして、海洋深層水研究所で共同研究という形でスタート。

岡本
こちらの会社で働き始めたのは?

鷲足さん
2007年の5月、ちょうど10年か。

前職は大きな飲食サービス企業で店長をやっていたんですが、今の会社のグループ会社の社長が同期だったんです。
それで声をかけていただいたのが始まり。

入ってみて知ったんですが、2007年はノロウィルスの風評被害で、一気に売り上げが落ちて、倒産の危機
きっかけは風評被害だったけど、一番の理由は「人の教育」にあって、そこに力を貸してくれ、と言われて入社させて頂いて。

自分の力はちっぽけ、だから感謝しかない

久米島で牡蠣の陸上養殖に取り組む株式会社ジーオー・ファーム社長、鷲足恭子さん

岡本
鷲足さんはお話してるだけでエネルギーをもらえるんですよね。
どんなことを大切にして普段人と接したり、話したりしてますか?

鷲足さん
久米島に来てからもそうですし、会社に入ってからもそうだけど、いろんな方に助けていただいて、支えていただいて、一人じゃ何にも出来ないなって。
自分の力なんてちっぽけなもので、皆さんにお手伝い頂いて、サポートいただいて。
本当に感謝の気持ちしかないかな~

岡本
たしかに、鷲足さんと話しているとそれをすごい感じます。

鷲足さん
島のみなさんも、どこの誰とも分からない我々を本当に温かく受け入れてくださって。
久米島でやっていけるのは本当にみなさんのサポートがあるからですね。

初めての沖縄で初めて久米島に来たんですね。
奥武島に渡る橋を見たときに「なんだこの海の色は!!??」って鳥肌が立つくらい感動したんですね
本当に綺麗だなって。

あとは「0を1にすることの楽しさ」
それが好きなのかなって。

日本のオイスターバーの先駆者にあたる会社に入らせていただいて、自分たちで路を斬り拓くしかなかったですし。
私はどちらかというと負けず嫌いなので、笑

岡本
マラソン見ててもすごいですよね、負けん気が、笑

久米島から世界を目指す

岡本
今までの人生で大きかった出来事は?

鷲足さん
毎日いろんなことあるけど、笑

世界初の試みに携わらせていただいていることが人生で一番のありがたい事かな。

牡蠣の陸上養殖って世界で初めてなので、すごく大変。
エサをどれだけ必要とするかも分からない。

「無理。それは難しいでしょ」って知識がある方は逆に限界が分かる。
我々はど素人だったので逆に、出来ない理由が分からない。

そんな風に、なぜ出来ないかが分からなかったから走って来られた部分もある。
無知ってある意味素晴らしいって、笑

久米島にある牡蠣の養殖施設。この小さなハウスから世界初の挑戦が始まる

この小さなハウスから世界初への挑戦が始まっている

岡本
今後どんなことを実現したいですか?

鷲足さん
今はまだ、みなさんにご期待を頂いていてありがたいなって。

目指しているところは、まずは少しでも早く物を作って、ご期待を信頼に変えさせていただきたいなと。

安心して牡蠣が食べられないという方も中にはいらっしゃる。
食の楽しみはライフスタイルの中で大切な部分だと思うので、牡蠣を通して豊かな生活を送るお手伝いが出来たらなって。

あと、牡蠣は世界最古の生もの、歴史のある食べ物なので、この食べ物を次の世代の子供たちに引き継ぐためには技術を革新させる必要がある。

また、水産業って日本ではどちらかというときついイメージのお仕事。
でも海外では子供たちのあこがれの的なんですよ。

日本の水産業へのイメージを変えたい。
子どもたちに「将来何になりたいの?」って聞いたら「ファーマーになりたい!」って言えるくらい。
そういった水産業のかっこよさを伝えていきたいな~と。

久米島で牡蠣の陸上養殖に取り組んでいるジーオー・ファームの社員のみなさん

共に世界初を目指すジーオー・ファームのみなさん

鷲足さん
久米島に来て、私はすごく幸せだなって思っていて
実は一番いい時に久米島に越させていただいているんじゃないかなって思って。

深層水も、今は『久米島モデル』としてビジョンが描けているけれども、平成22年度の複合調査まではすごいご苦労があったと思う。
大道社長(株式会社ポイントピュール)をはじめ、深層水関連企業の皆様、役場の皆様、そして先代のみなさんのご苦労があって今がある。

※久米島モデル・・・久米島の地域資源である再生可能な「海洋深層水」を利用して、エネルギーと水を再
生可能エネルギーにより自給しながら産業振興と雇用創出を図る、自立型コミュニティのモデル(久米島海洋深層水複合利用基本調査より)

本当に一番ありがたいときに来させていただいているなって。

今度は、我々がどうより良くして、次の世代の皆さんに引き継いでいくのかを考えていきたい。

笑い飛ばして前向いていくしかない

鷲足恭子さんとの対談中の様子

岡本
鷲足さんが尊敬する人っていますか?

鷲足さん
もうみなさん大尊敬!!!笑

ですが一応、私は教えて頂いたみなさんの後姿を見て育った、というのが大きいかなと。
ある方がおっしゃるのは、「あなたみたいな人を上手に引き上げる、その上司が素晴らしいと思う」って。

たしかにって、笑
私はきっと今まで上手に引っ張り上げられていたんだなって。

教えていただいた上司の皆さま含めて、尊敬して感謝。
こうやって離れたところにきて好きなことにチャレンジさせていただけていることにも。
やはり家族からの理解や家族が健康でいてくれてるから、というのもあり、両親含めて感謝してますね。

岡本
鷲足さんのご両親ってどんな方ですか?

鷲足さん
普通だと思うけど、普通じゃないのかな?笑

やっぱり後ろ姿をみて育ったかな~って。
父も事業でいろいろ苦労もあったみたいで、自分もこういう立場になって、いっぱい学ぶことがあるな~って。

岡本
ご両親に一番影響受けたものって何だと思います?

鷲足さん
何があっても笑い飛ばして前向いていくしかない。

それは言われたというよりも、見ていて。
とにかく進んでいくしかないんだなって。

いいものがたくさんある島

鷲足恭子さんの対談中の様子

岡本
漠然とした質問なんですけど、これからの人生、どうありたいですか?

鷲足さん
本当にいつも感謝の気持ちを持って、そしたらいろんな世界がどんどんどんどん広がっていくんだろうな~って。

今やっていることで貢献させていただけたらいいなっていうのと
一生勉強し続けていたい。
何かに挑戦し続けていたい。

あとは、すごい応援していただいたので、今度は皆さんの応援が出来るようになりたいなと。

岡本
島に対して思うこととかあります?

鷲足さん
出張で1、2週間出ることがあるんですが、「もう早く島に帰りたい!」って。
ホントに!笑

久米島空港に着くと、本当にほっとする。

島に帰る飛行機にも必ず誰か知ってる人がいて、温かい雰囲気でほっとする。
やっぱりそれが島の雰囲気であり、島のみなさんの温かさ。

ただ、まだまだ可能性がいっぱいある島。
本当にいいものがいっぱいある。

島のあり方には、深い温かいあり方があると思うので、より良いやり方を一緒に作らせていただくことができたら、もっともっと輝く島になるだろうな~って。

いろいろ課題を考えてらっしゃる方もいらっしゃるし、私が見えていない部分もたくさんあると思う。
だからやっぱり、もっともっと見て聞いて、久米島をもっともっと知っていって、関わらせていただきたいなって思っています。
骨をうずめる覚悟で、笑

編集後記

謙虚でいること

感謝すること

 

僕自身大切にしていることなのですが、鷲足さん以上にそれを体現している人には出会ったことがありません。

話しているだけで元気になれるし、自信も持てる。本当に素敵な方です。

 

自分がオイスターバーでアルバイトをしていなかったらこんなにお世話になることもなかったと思います。

まさかこんな離島でその経験が役に立つとは思いませんでした。

人生、いつ、何がつながるか、本当に分からないですね。

 

鷲足さん、お忙しいところお時間を頂き本当にありがとうございました!

 

それでは素敵なKumejimaLifeを♪

(撮影:麓大地)

久米島で牡蠣の陸上養殖に取り組む株式会社ジーオー・ファーム社長、鷲足恭子さん。両手に抱えるのはまさに養殖中の牡蠣!

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