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論理的思考が重視されていた左脳型の男性社会から、創造的思考が重視される右脳型の女性社会へ!
安倍内閣が『すべての女性が輝く社会づくり』を目指しているように、これからは女性の時代がやってくると言われています。
沖縄久米島にも、バイタリティあふれるパワフルで素敵な女性がたくさん。
そんな女性たちの過去・現在のストーリーを聞きながら、これからどう生きていくのか、どう島にかかわっていくのか。
そんな物語を紡いで行けたらいいなと思っています。
第15回は山里ゆんたく市場の比嘉絹江さんです。
山里ゆんたく市場は2016年の2月にオープンしたばかりの店舗兼野菜の直売所です。
比嘉絹江(ひがきぬえ)さんプロフィール

ご出身は久米島ですか?
18まで久米島にいました。
それから静岡の専門学校に2年間。
「物足りないからもうちょっといさせて」って親にお願いして、それから東京に30年。
「ちょっと」が長いですね。
静岡に2年、東京に29年。
久米島に戻る前の1年はばっちり遊ぼうって、旦那と二人で日本中を遊んで歩いて。
その間に、介護の学校に通って。
帰ってきたら、介護の仕事をしようかなって思ってたんだけど、たまたま病院で、看護助手の仕事をしないかっていう話があって、そこから病院で12年勤めてました。

そもそも帰ろうと思ったきっかけは何だったんですか?
父が早くに亡くなって、母一人になっちゃったんですよ。
母が80歳になったときにやっぱ不安がって、それで帰ろうかなって。
たまたま、旦那も久米島に帰りたいって思ってたから。
旦那は名護出身なんだけど、笑
子どもの頃って久米島のことをどう思ってました?
島のこととかを考えなかった。
とにかく田舎で嫌だなって。
あと、父がとっても厳しい人だったの。
8時以降は外に出してもらえなかったから、
「もう早く親元から出たい!」
これしかなかった。
出るには、専門学校とかで内地に行った方が良いなと思って。
逃げるような感じで、笑
そこが最大のモチベーションだったんですね、笑

東京に住んだから見えた島のこと
向こうに行ってからだね。
久米島のことを考えるようになったのは。
向こうの海に行ったり、都会のごみごみしたのをみたりしたら、やっぱ、久米島ってすごい良いとこだったんだなって思うようになった。
それまではとにかく、「早く都会に行きたい!」ってそういう感じだったよ。
東京生活はどうでした?
友達といろんなことをしたよ。
あちこち旅行したり、サークルに入ってキャンプに行ったり、けっこう楽しんだ方かな。
職場も恵まれていて、いい人が多かったから、今でもそのつながりがある。
私が久米島に帰ってきて15、6年になるけど、もう4、5回も来てくれている友達もいたり。
東京生活30年で得たものって何ですか?
お友達もそうだし、都会にいると田舎の良さが分かる。
それといろんな意味で島を見れる。
良いところも悪いところも。
島の良いところって?
自然が豊かだし、来てすぐみんな兄弟みたいに迎えてくれて。
「いちゃりば ちょーでー」って。
最初は不安もあったのね。
30年間空白だし。
上手くやっていけるかなっていうのはあったんだけど、すぐに受け入れてくれたのね。
字の婦人会で歓迎会とかもやってくれたし、
もともと島にいた人だけじゃなくて沖縄本島とか県外から来たお嫁さんも、もう完全に島の人になって、私を受け入れてくれて。
それはすごく良いなって思って。

島を、お年寄りを元気に!
逆に島の良くないところって?
団結力はあるんだけど、それを表に出すことがない。
発信しようとか、伸びようとかそういう意欲があんまりない。
何とか生活はできるのでなんくるんさいさ~とか。
これは町全体のこと。
島の良さを外にアピールしたりとか。
最近はいくらかやり出してるかもしれないけど、あくまで一部。
全体がそういう気持ちにはなっていない。
あと、こんな言い方したら悪いかもしれないけど、
伸びようとするのをちょっと押さえちゃう。
そういうのはなんとなく感じる。
やってる人はそういう意識ではやってないと思うけど。
宮古八重山は、誰かが何かやろうってなったら助けていく感じがあるらしいけど、久米島にはあんまりない。
ゆんたく市場をやっていて、実際にすごい悩んだ。

そんな困難があったにも関わらず、ここまでやってこれたのはなんだったんですか?
他の部落にはいろんな行事があるけど、山里ってもう何もないわけ。
昔はエイサーやったりいろいろあったけど、だんだんだんだんそういうのもなくなってきて。
やっぱり、地域を活性化するなにかをやりたいって。
字だけでなく、島全体を活性化させたい。
お年寄りにもっと元気になってもらいたいっていうのがあって。
お年寄りが自分の畑で作った野菜を持ってきてもらって、みんなで安心安全な野菜を提供しながら、地産地消が出来ていったらいいねって、飲んでいるときに話になった。
それから、本島に自腹で見学に行ったりして。
でもいろいろすったもんだして、スタートしてから2年間かかった。
去年の2月12日にようやくオープン、もう大変ではあった。
進みは遅いけど、少しずつ
1年とちょっと、やってみてどうでした?
やっと軌道に乗り出してきて、でもこのままじゃだめだからさらに発展させないと。
スタッフもほとんどボランティアだけど、やっと少しずつだけど出せるようになってきていて、最初は完全に無給で毎日交代でやってくれて・・・
絶対この1年間無休でやってくれたのは返せると思うから。
今はいろんなところから問い合わせもあるし。
夢は広がってます。
みんな仕事や農業をやりながらだから、進むのは亀みたいなんだけど、でも少しずつ、良くなってるんじゃない?
あとは、ここ独自の商品開発とかやれたらいいな~。

これからこの場所はどんな場所になりそうですか?
「憩いの場所」になれたらいいなって。
今デイサービスのおじいちゃんおばあちゃんとかが「あ、島にこんないいところあった」って言って来てくれる。
ここでそばを食べたり、野菜を買ったり。
1年経ったのに来たことのない人もいるんだけど・・・
こんなに美味しいサーターアンダギーがあるのに、笑
これはもう岡本君のおかげ、笑
空港から直行で来た人もいたんですよ!笑
「はっ?誰に聞いたのって?」って。
そしたら、「ネットで見た」って・
だからみんな感謝してます、笑
ありがとうございます。
サーターアンダギー広報大使として頑張ります、笑
それもあって、最近つくづく思うのはICTとか使った商売をやっていかないとだめだなって。
今みんなネットで調べて申し込むでしょ。
だから今度地産地消の事業で来る新しい子に期待してる!
私たちには出来ないわけよ!
頭の方がついていかないわけよ。
やりたいっていう気持ちはあるんだけど・・・笑

人のつながりを育む場
憩いの場の中で、絹江さんはどんな人でいたいですか?
私っ!?
分かんない!笑
どんな人かな~。
とりあえず私の目標は、来た人といろんなコミュニケーションを取ること。
それをやっていきたいかな。
観光客だなって思ったら、島の情報を分かる範囲で教えて。
そういうのをずっと続けていけたらいいなって。
ここに来たら1時間帰って来れないって話もありますからね、笑
観光客が得られる情報ってあんまりないさ。
それと、これは勝手な想いだけど島の人との交流を求めてると思うから、そういうことをやっていきたいなって。
だから
「いつでも来て!
いつでもおしゃべりするよ!」
・・・って言いながら当番制だからいないときもあるけど、笑
いいですね。いつでもおしゃべりできる場所。
ゆんたく市場ですからね。
それでつけてるからね。
名前つけるときも話し合って
ここに来てみんながゆんたく出来る。
ただ買い物をするんじゃなくて。
だからコーヒーなんかも出して、海を見ながら飲めるとか出来たら、最高だなって思いますね。

これからどんな島になっていくと思いますか?
これからね~。
ちょっと分からないけど、ただ最近若い人が頑張ってきてるかな~って。
FM久米島で話しているのとかを聞くと。
だから出来ればここも、そのうち若い子に引き継いでもらえたらいいかな~って。
あともう4,5年したら、本当にお年寄りになっちゃうから。
人生今が一番若いですよ、いつ何時でも。
そっか、笑
そう思わなきゃいけないのね。
絹江さんはすごいエネルギッシュですよね。
だからこそお声をかけさせていただいたんです。
まだまだ老いるのは早いですよ、笑
いや、そうは思ってるんだけど、笑
ところどころ出てくるじゃない。
いつまでも二十歳のつもりではいるよ、笑
いつまでも若く・・・います!笑
はい、いましょう!笑
編集後記
人が自然と集まる場所。
ゆんたく市場。
サーターアンダギーが美味しいという理由もありますが、そこにいる人たちに会いたくなって、ついつい行ってしまう場所です。
『チャレンジをすること』、それに年齢は関係ないんだと思います。
絹江さん、及び、山里ゆんたく市場に携わっている方と話すたびにそう思います。
僕自身も、現状維持を望むのではなく、いくつになっても挑戦し続けていたいものです。
そんなことも教えてくれる場所です。
最近沖縄そばもはじめたみたいですよ。
島の新名所『山里ゆんたく市場』気になる方は行ってみてくださいね!
絹江さん、ありがとうございました!
それでは素敵なKumejimaLifeを♪
(写真撮影:麓大地)
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