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論理的思考が重視されていた左脳型の男性社会から、創造的思考が重視される右脳型の女性社会へ!
安倍内閣が『すべての女性が輝く社会づくり』を目指しているように、これからは女性の時代がやってくると言われています。
沖縄久米島にも、バイタリティあふれるパワフルで素敵な女性がたくさん。
そんな女性たちの過去・現在のストーリーを聞きながら、これからどう生きていくのか、どう島にかかわっていくのか。
そんな物語を紡いで行けたらいいなと思っています。
第18回目は鷲足恭子さんからご紹介いただいた、株式会社ポイントピュール取締役専務、大道りつ子さんです。
株式会社ポイントピュールは久米島を代表する化粧品メーカー。
久米島の海洋深層水を利用し、素材や機能にこだわった化粧品の開発・製造を行っています。
目次
大道りつ子(おおみちりつこ)さんプロフィール

りつ子さんは島出身なんですか?
ちょうどここ、真謝が地元なんですよ。
すぐ後ろに実家がありまして、
ここは、私たちが小学生のときは泳いでいたところなんですよ。
だからすごい愛着がある。
今の会社が出来たきっかけは?
うちの代表が『けた外れの冒険家』なんですよ。
なんでも興味がある。
新しいものにはまず食いつく。
もともとは美容師だったんです。
始めた当初はすごくお客様が多くて。
1日に何十人も散髪したっていう伝説(?)も聞きましたけど
多いときは1日40人とか、
スタッフ2人に私と旦那と4名で
小さい島ながら、月間200万の売上をしていた時期もありました。
でも、だんだん島の人口が減ってきて危機感を持った。
地元対応の仕事だと将来厳しくなるんじゃないかって。
それは何年前ですか?
18年前でしょうか。
けっこう早いですね。
そうですね。何かをしなければならないと思ってはいたんですけれども、島で仕事を探してもなかなかない。
でも、人口が減ったら、島外・県外から収入を得ないと難しいんじゃないかって思っていて。
そんな中、2000年に海洋深層水研究所が出来て、当初の所長さんが海洋深層水のお水をシミにつけたら、シミが取れたよって教えてくれて。
美容師さんには、仕事をやりたくてもシャンプーで手が荒れて、美容師を辞める人も多いんです。
もし、深層水がお肌にいいんだったら、シャンプーにいれるとすごくいいんじゃないかって。
試してみたら手荒れがすごく軽減されたのでそれがきっかけですかね。
この仕事立ち上げたのは。
立ち上げは難しかったですけど。
どんなことがありました?
私たちは美容師しかやってなかったので、やっぱりパートナーを探さないといけなくて。
そしたら、海洋深層水の化粧品を作りたいという企業さんを福岡に見つけられた。想いもマッチして。
それから1年近くで立ち上げた。

『想い』っていう言葉があったのですが、どういう想いで会社をやってらっしゃったんですか?
立ち上げた当初は、手荒れをしない良いシャンプーを作りたいっていう想いからのスタートですね。
美容師さんに使っていただけたら、すごくいいな~って。
そんな軽い想いでした、笑
今は何を目指しているんですか?
那覇の方に出店しているんですが、琉球コスメハウスの店舗を、県外にも何店舗か増やしていきたい。
簡単ではないんですけど。
やっぱり人の教育なんですよね。
そうなんですか?
商品の想いとかを伝えきれないと難しいんですよね。
海洋深層水の良さだったりとか、どういう想いで作ったのかとか。
そこが伝わらないと販路は広がっていかないので。

想いが大切とか人の教育が大事って思われたきっかけってありますか?
島にいるとなかなか島から出ない、だから島の情報しかない。
でも、私やうちの社長は外に出ているので、地元にいる社員以上にいろんな情報が入ってくるんですよ。
だから自分の想いで突っ走ったりすることもすごく多い。
だから最近すごく反省してるんですよ、笑
1回持ち帰って、しっかり社員に自分の想いを伝えるっていうことが大事なのかなって。
社員の意見も入れつつ、私たちの情報も入れつつ。
想いが伝われば、おのずと社員が自ら発信していく。
そういう店づくりをしたいなっていうのは常にあります。
島は『リセット』が出来る場所
でも、最初は突っ走らないと始まらないところもありますよね。
そうですね、突っ走るところは突っ走るんだけど、修正っていうか。
島に戻ってきてリセットすることが大事なんですよね。
リセット?
島に帰ってくると落ち着いて、外で知ったいろんな情報を、頭の中でしっかりインプット出来る。
そして、どういう風に進めるか、どういう風に伝えるかを考えられる。
それがいい。
そういうのないですか?
たしかに島は落ち着きますが、リセットとは違うかもしれないですね。
私たちにとってはリセットなんですよね。外の情報を整理して、人に伝えるための。
たまに社員に伝わってないだろうなって思いながら突っ走ることもあるんですけど、そういうのもありだと思うんですよ。
信念さえ持っていれば。

りつ子さんの信念って?
何でしょうかね?
何をやるにしても、準備が必要。
常に先を見て、今何をすべきかっていうのを考えてますね。
もともと美容師なのでヘアケア商品は得意なんですけど。スキンケアはまだまだ。
学校に通われてスキンケア―アドバイザーの資格も取られたんですよね。
お忙しい中。
そう、50歳になってから。
今まで自己流で何とかやってはいたけど、実際商品を販売するとき、スキンケアの基本やファンデーションの基本的な知識がないと説得力がないって。
「50歳になったら何かやろう」って思っていたので、学校の説明を聞いて、その場で申し込んだ。
何の躊躇も迷いもなく。
りつ子さんの原動力ってどこから来るんですか?
もともと元気な方なんで、笑
頭の良い方でもないのでやって失敗したらそれも良しって。
これが自分のスタンス、癖なのかな。
1階が美容室だったので、夜遅い時間からでもレッスンをやりたいと思ったら、すぐ下に降りて。
それって何時ですか?
夜中の2時、3時!
若いときの話ですよ!笑
思い立ったら即実行!

お客様との関係づくりを大事に
琉球コスメハウスとして実現したいことって何ですか?
琉球コスメハウスのエステメニューを作って、技術を教え広げていきたいっていうのが目標。
手技っていうのかな。
いろんなところにいい商品ってたくさんあるんですよ。
だから誰もやっていないことをやらないと生き残れない。
商品の良さももちろん伝えつつ、お客様のお肌にあった使い方などをしっかりアドバイスして、長く使っていただけるような仕組みづくりをしていきたいなっていうのはあります。
ここに行けば、なんでも相談にのってくれるって思えるような関係性作りを一番大事に。
そういう店舗づくりを目指してる。
そのお客様が気に入ってくださると、口コミでお客様が広げてくださる。
するとしっかりした店舗になるのではないかと。

2000年に深層水の設備が出来たときとほぼ同時期にスタートさせたんですよね。
そうですね、その1年後くらいですかね。
始まって16年くらいになるんですね。
やっていて一番大変だった時期っていつですか?
常に波はありますが、立ち上げて2年目くらいで自社ブランドを販売しようって思ったときですね。
いいものがあると売れると思ってたんですよ。
でもやはり見た目のデザイン力とかストーリーがないといけない。
その準備が出来ていなかった。
ルートもないし、ストーリーも伝えきれない。
すごく苦戦したんですよ。
そっから切り替えたのがOEM(他者ブランドの製品を製造すること)
それも簡単には行かなかったけども、販売力のあるところとタックを組んで、売上が上がるようになり、3年目でかなり利益は出しましたよ。
でも、2年くらいしたら、タッグを組んだ会社がつぶれまして・・・
常に苦労は苦労ですよ。
でも何かあるとやっぱり成長しますよね。

人との出会いにすごい恵まれてるんですね。
たとえばこういう人材が欲しいねって思っていると、パートナーが現れたりとか。
それが16年間やれた理由の一つ。
OEMに切り替えられたのも出会いから。
ずっと自社ブランドでやってたら、もしかしたら会社もなかったかもしれない。
人との出会いは大事ですよ。
女優になること・素でいること
島に来ると現実に戻れるけど、一方で海外とかだと真の自分を出せない。
接客業ってそうですよね。
女優にならないといけない。
どんな人にもあわせないといけないから。
ある程度「飾って」って感じですよね?
そう、飾らないといけないんですよね。
苦手なお客様に対しても顔に出しちゃだめよ、笑顔でいなさいっていう。
島に来ると、素の自分が出せる。
今日、素ですから。
良かった。
今「女優やってます」って言われたらどうしようかと、笑
今本当のこと言ってますから、笑
でも面白いのは、苦手って思う人と話していくと、意外とそうでもなかったなって思うことが多い。
どんなお客さんでも話してみると、意外と話が合ったりするんですよ。
素の自分が出せたらベストなんだけども。
そうじゃないときもありますからね。
りつ子さんが人と接するうえで大切にしていることってありますか?
やはり、本音。
ある程度関係が出来たらあまり作らないようにしてます。
もちろん女優になるときもあるんですが、本当は素の自分をだして、何か商売が出来ればいいなって。
いいところも悪いところも、苦手なことも素直に言えるような関係を心がけてますね。
だって、疲れるじゃないですか?
疲れますね、笑

島っていう単位で考えたときに実現したいことってありますか?
失礼ではあるんですけど、田舎に来れば来るほど、ファッションとかスキンケアっておろそかになりがちなんですよ。
なのでもう少し、皆さんがスキンケアに興味を持てるような店舗を目指して。
島に来るとね、なかなかラフというか。
それももちろんいいんですけど、笑
なっちゃいますね~、笑
月に何回かは綺麗に着飾って、メイク・スキンケアして出かけるきっかけを作れたらいいのかなって。
やりがいは自分で見出すもの
りつ子さんがこの後の人生で実現したことってなんですか?
人生ですか?
ずっとずっと先のことはあんまり考えてはいないんですけども、子どもに想いがしっかり伝わり、自分が出来なかったことを子どもたちが実現できること。
私はゆっくり、見守るような立ち位置で入れたらなって。
ちなみに実現できなかったことってあるんですか?
美容師をやっていた頃は、80歳、90歳になっても、小さいお店で美容師を続けていくことをずっと描いてたんですよ。
それは今もありますけども。
あとは自分の夢っていうよりも誰かのサポートをして、見守るっていうのかな。
そういうのが自分には向いているので、常にうちの代表の夢のサポート。
でもそれが楽しくてやりがいがあるってことですよね。
そうですね。
でも、常にやりがいを見つけるようにもしてます。
そうじゃないと動けないですよ。
やる気がないと前に進めなくて、やる気を出すためにはやりがいを見つけないといけない。
やりがいって人が見つけてくれるものじゃない。
おっしゃる通りですね。
自分にしか分からないから。
その都度その都度、自分で目標を見つけて、そこに向かって進んでいく必要がある。
今年55歳になるので、何やろうかな。
おっ!GoGoですね!笑
何かしないといけない。
誕生日は9月なので、それまでに刺激になるような何かを。
じゃあ何かを始めたという報告が聞けるのを楽しみにしています!
GoGoなので!笑
編集後記
人の美しさは、その人の内面、生き方を如実に反映しているんですよね。
りつ子さんも内から湧き出るエネルギーがすごい方。
外見の若さの裏には、行動力や挑戦心など、そんな内面の若さがあるんだと思います。
男のカッコよさも、同じなんでしょう・・・
・・・
男を磨きたいものです・・・
りつ子さん、お忙しい中本当にありがとうございました。
それでは素敵なKumejimaLifeを♪
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