【久米島美女図鑑 vol.21】『買ってくれる人がいたから』島袋ルミ子さん

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論理的思考が重視されていた左脳型の男性社会から、創造的思考が重視される右脳型の女性社会へ!

安倍内閣が『すべての女性が輝く社会づくり』を目指しているように、これからは女性の時代がやってくると言われています。

沖縄久米島にも、バイタリティあふれるパワフルで素敵な女性がたくさん。

そんな女性たちの過去・現在のストーリーを聞きながら、これからどう生きていくのか、どう島にかかわっていくのか。

そんな物語を紡いで行けたらいいなと思っています。

第21回目は喜納ひろみさんからご紹介いただいたのは、久米島の定番お土産、みそクッキーを販売している株式会社島福の代表取締役島袋ルミ子さんです。

株式会社ジーオー・ファームの鷲足社長からつないで頂いたご縁。

社長→取締役専務(大道りつ子さん)→専務取締役(喜納ひろみさん)→代表取締役

なんかエライことになってる・・・

つないでくださった皆さんに感謝ですね。

頑張ってインタビューしてきました!!!

島袋(しまぶくろ)ルミ子さんプロフィール

株式会社島福代表取締役。高校卒業後、沖縄本島へ。1年後に帰島し、島でケーキ屋を営む。その後、ご主人とともに株式会社島福を立ち上げ、『みそクッキー』を久米島を代表するお土産にまでに育て上げる。


お店を立ち上げてどのくらいですか?


主人がケーキ屋を始めて38年、みそクッキーの販売を開始したのが平成5、6年くらいから。


きっかけはなんだったんですか?


今は久米島ってお土産がたくさんあるじゃないですか。

でもあの当時は、久米島空港の売店って90%近くは島外の商品だった。
表は久米島お土産、製造元を見たら島外。素材も全部。

島内産は、お酒と味噌くらいかな。
他の特産物と違って、味噌だと1年中手に入るから始めました。


やってみて、反響とかは?


まずね、まったく売れない、笑

1回の配合で袋にしたら80個くらい出来るんですよ。
1回作って、2、3個売って、あとは人に全部上げる。

それが5,6年、それ以上続いたかもしれない・・・


でも、やり続けてきたわけですよね。
そんなに反響が出ないとくじけそうというか。
やってて楽しかったりはしたんですか?


大変だと思うことはないですね。
そうじゃないですか?
人間って。

同じものをやっても楽しいっていう人と嫌だって言う人もいるじゃないですか。
楽しいと思えば何でも楽しい。


素晴らしいですね。


あら、そうなの?笑


そうですよ。
豆腐メンタルの僕なら一瞬で心折れてますよ。


1個でも欲しいっていうお客さんがいてくれればいいかなっていう。
別に信念があってとか、大それたものじゃないです。


どこからが転換期だったんですか?
今は、久米島=みそクッキーみたいなイメージもありますよね。


気付いたときには空港の売店でも置いていただけるようになって。
買ってくださるお客様がいらっしゃったからだと思います。


やり続けることってとても大切ですね。

小さい頃の久米島は


るみ子さんはずっと久米島だったんですか?


ずっと久米島で高校卒業後は1年間、沖縄本島に。
1年間でしたけど、けっこう勉強になりました。


具体的にどんなことを?


島にいて、家族で生活していたら、親兄弟のありがたみって感じないんですよ。
向こうでにホームシックになって、親のありがたさが分かった。

でも帰ってきて、同居したらまた・・・
あの恋しかった気持ちは何だったんだろうって、笑


あのころは40年くらい前で、自分の部屋の窓を全開にしていても大丈夫な時代だった。
ご近所みんな知っている人だったので鍵をかけて寝たことがなかったり。
今じゃ本当に考えられない。


本島に出たらみんな鍵かけていて、あ、島が違うんだって気付いた感じなんですね。
子どもの頃って島の印象はどうでした?


子どもの頃は久米島が都会だと思ってたんですよ。
でも小3の夏休みに那覇に行って、「これが都会か!」とカルチャーショックを受けた。
車もないし、遠足も歩いていくから遠いし、久米島を大きく感じていた。

高校を卒業して戻ってきたら、久米島は実は小さな島で、ちょっと時間があれば島を1周出来ることに気付き、
子どもの感じる世界と大人の感じる世界は違うなって思いました。

小さい事にはくよくよしない


久米島にはどういうきっかけで戻られたんですか?


家庭の事情みたいなことがあって、
自分の中では、一旦久米島に戻って、落ち着いたら出ていこうと思ってたんですけど、
結局、ずっといます。

商売も始めちゃって。


それがいまこんなに大きくなってるわけですもんね。


はい、商売だけでなく、借金も、笑


そうなんですね。
ここを立ちあげて一番大変だったのは?


島福を始めるとき、自分は工場だけでもいいかなって思ってたんですよ。
でも、主人はどうせならカフェも併設させたいって。
結果大きくなったんですけど。

設計が出来上がったときかな、主人に末期に近いがんが発覚して。

辞めちゃうかなって思ってたら、主人はずっと進めていった。
結局ここが出来たのが平成19年。
主人がなくなったのが平成25年。

その5年間、見た目はずっと普通なんですよ。
寝込むことなく、落ち込むことなく、5年間を過ごして亡くなった。
そこが一番山だったかな。


じゃあ最後に残された場所でもあるってことなんですか?


残された場所っていうか・・・
なんでこんなに借金残して旅だったんだろうって、笑


そこなんですね・・・笑


まあ本人がそんなに落ち込んだりする人ではなかったので、そこには救われたっていうか。
心の内を知ることは出来ないですけど、病気のことに触れることなく、表面は普通通りにしていたのが、自分も気が楽だった。

そういうこともあるから、小さいことにくよくよしてたらダメかなって。
時間ももったいないし、人から何言われても責任は自分で取ればいいだけだから。

広い世界をみること


今、島に必要な事って何だと思いますか?


ちょっとやって「嫌だな」って思ってすぐに次に行くのではなく、もっと信念を持って。

島内を見まわしたら、従業員募集って結構あるじゃないですか?
それだけ人材を必要としてるのに、人が育っていかない。

若い人は1回島から出て、厳しさを学んで戻ってきたらいい。
ずっと島にいて、ここだけで育っていくのは良くないと思うので。
家族と離れて暮らすとか、働くとはどういうことかとか、厳しさを学んで帰ってきたら、島にもいい影響が出るんじゃないかなって。


外に出ることで、良さにも欠けてるものに気付くってことですね。


まず、広い世界を見る。久米島はいいところなんですけど、まず一旦そこから出て広い世界を見る。
娘が島から出て、広い世界を見てから考えが変わったって。

違う世界があるから、まずは外に出て勉強することかなって。


ちなみに生活をしていて一番幸せな時ってどんな時ですか?


これは本で読んだことなんですけど。
朝起きたときは、その日1日で一番楽しいことを考えるんですよ。
そしたら楽しくなる。

夜、床につくときは、その日に会った人の顔を思い出して、みんなに幸せが訪れるようにって。
それを積み重ねていったらいいことが起こるようになった。
思えないときもあるけど、笑


人間だもの、笑

島の良さを生かして


これから、福屋で目指していくこと、目指したいものってありますか?


島の素材を使った、喫茶メニューとかをやっていきたいなって。

今、紅芋が出てるじゃないですか、
紅芋を使ったスイーツとかも、やっていきたいなって。

今は2位ですが、今年はたぶん久米島が紅芋の生産1位になる可能性があるんです。
今、島で紅芋をがっつり出しているところがない。


島の良さって何だと思いますか?


のんびりしてるところ。
競争心がないのかな、気持ち的に。

ゆったりと、時間の流れがゆるやかな感じがする。

自分の「周囲」では。


「周囲」なんですね、笑


自分は本当に今まで表に出たことがなかったんです。
だけど主人がなくなった以上は自分がやっていかないといけないので、そこから徐々に。

本当に、表に出たことは全くなかったですが・・・


じゃあこれを機に、表に!笑


いやいや、笑

編集後記

過去の苦労を笑い話に出来たとき、人間は強くなるんだと思います。

いろんな障害を越えてきたからこそ、得たもの、強さ。

ルミ子さんからそれを感じました。

 

まだまだ私は若いな~と。

これからもいろんなことに挑戦して、いろんな失敗を続けて、そんな大人になりたいなと思います。

 

ルミ子さん、ありがとうございました!

 

それでは素敵なKumejimaLifeを♪

(撮影:麓大地)

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