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沖縄県久米島。

東洋一美しいと呼び声の高いハテの浜や、日本の渚100選にも選ばれたイーフビーチ
ラムサール湿地条約に登録された森林などを有する、自然豊かな島です。
その美しい景観を求めて、毎年多くの観光客が訪れます。
しかし、観光地としての華やかさの裏では、日本の他の離島中山間地域と同じような問題が生じています。
最大問題は人口減少。
若年層の流出が止まらず、人口8000人前後の島から年間100人のペースで人口が減り続けています。

このまま人口減少が進んだら、町の機能は縮小する一方。
この危機を回避するために、島内各所で頑張っている島人がいます。
今回は人口減少に悩む集落の方々が協力して立ち上げた地域の直売所、『山里ゆんたく市場』をご紹介します。
山里ゆんたく市場とは?

山里ゆんたく市場は、久米島の山里という集落に作られた、地域の直売所です。

地域の方が丁寧に育てた新鮮な野菜や果物

手作りの小物

ワンコイン沖縄そば

こだわりのサーターアンダギーなどを販売しています。
元々は無人の直売所だったのですが、地域の人たちが資金を出し合って合同会社を設立。
2016年の2月12日に正式にOPENしました。
地域を元気にしたい

切盛りしているのは山里集落に住む主婦の方々。
山里集落は久米島の中でも人口減少、少子高齢化が特に進んでいる地域。
昔は行われていた行事の数々も、今はほとんど行えていません。
右も左も分からない中の立ち上げは本当に苦労が絶えなかったようですが、地域を盛り上げるためにここまでやってきたそうです。

「久米島の他の集落には、行事が残っているけど山里集落には何もないわけ。地域を活性化するなにかをやりたい。久米島を盛り上げたい。お年寄りを元気にしたい。そう思ってやってきました。」
そう語ってくれたのは、設立当初から関わっている比嘉絹江さん。
絹江さんは久米島出身ですが、戻ってきたのは16年前。
高校卒業後、30年間、島を離れていたため地域になじめるのか不安だったそうですが、すぐに地域に受け入れてもらえたそうです。
その事の感謝もあり、地域に貢献するために活動しているとのこと。
人の交わりが生まれる場所
「ゆんたく」とは、おしゃべりの意味。

ただ商品を買うためのお店ではなく、訪れた人たちが集まり、ゆんたくして交流できる場所にしたい。
そんな想いで名づけられました。

「地域のお年寄りには足が悪くなってお家にこもりっきりの人もいるんです。
そういった人たちがここに出てきて、ゆんたくして元気になれる。そういった場所になったらいいな。」
30年前に久米島に移住してきた熊本県出身の山里より子さん。
今ではすっかり島のお母さんです。
デイサービスを受けているお年寄りも「わったー(私たちの)島にこんな良い場所があった!」と喜んでよく立ち寄ってくれるそうです。
美味しい野菜や手作りの総菜が魅力のゆんたく市場ですが、何度も通いたくなってしまうのはそんな人の温かさがあるからだと思います。

みんながのんびりゆんたく出来る屋外スペース。海が一望できる最高のスポットです。
島の良さを生かす
最近は2017年7月に赴任した地域おこし協力隊の小宮山純さんと協力し、新たな試みを行っています。

「ゆんたく市場では農家さんが丹精込めて作った美味しい島野菜が、沢山売られています。ぜひ多くの皆さんに召し上がって頂ければと思います。」と話す小宮山さん。

島のコーヒー屋さんと企画した久米島コーヒーの試飲会。
多くの島人が訪れ、大盛況のイベントとなりました。

島の果物を贅沢に使ったアイスクリームの開発。
島の良さを生かし、届けるために積極的に活動しています。
山里ゆんたく市場は、まだまだボランティアに頼っているところも多く、お店を経営する上での課題は多いそうですが、島を盛り上げるために、地域の方にとっての憩いの場所になれるように、ゆんたく市場の挑戦は続きます。
まとめ
「チャレンジするのはいくつになっても遅くない」
ゆんたく市場で頑張っている皆さんと話していると、そんなことを教えられます。
地域を盛り上げる当事者は、島に住んでいる人みんな。
若い世代に任せるのではなく、一人ひとりが挑戦をすることが大切なんだと思います。

「そろそろ若い人に譲りたいんだけどね、笑」
いやいや何をおっしゃいますか、笑
島を盛り上げるために頑張っている、山里ゆんたく市場の主婦の方々。
今後のさらなる発展に注目です!
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